2016年05月08日 産経ニュース【私のイチ押し】欄掲載
日本文化の神髄を体感
仕事に忙しい日々を送っている中で、ここ最近は、歌舞伎の観劇が心の癒やしになっています。
平成3年に販売を始め、蜜に漬けた八重桜を入れた「桜ゼリー」という商品があります。ほんのりと桜の香りが漂い、海外の方にも人気を集めているこのお菓子を、25年に改修オープンした歌舞伎座(東京)内のショップで販売いただいているご縁で歌舞伎を見るようになりました。
神奈川芸術文化財団の評議員をしていることもあり、日頃は「椿姫」や「カルメン」といったオペラなどを見る機会が多いのですが、歌舞伎は違った魅力があります。役者が代々伝統を受け継いできた、日本文化の神髄を体感することができます。
花道の近くで観劇すると、役者が通る際の衣装の布さばきや、そのときの音などにも感激させられ、「和の心」を強く感じることができます。もちろん、幕あいに食べることができる「和」が詰まったぜいたくなお弁当も楽しみです。
日本の「心」を知ることができる歌舞伎の世界を、ぜひ若い世代にも知っていただき、日本文化の良さを大切にしていただけたらと思います。
【メモ】
聖心女子大文学部を卒業。母のタケさんが創業した「横浜かをり」の2代目経営者として、昭和63年かをり商事社長に就任。自ら商品開発した「レーズンサンド」など多様なラインアップが地元だけでなく観光客にも人気だ。「絹繭」と名称をすでに商標登録した菓子を商品化するため、アイデアを温めている。繭の形をしたマシュマロのような菓子をイメージしており、「完成したら、世界に発信したい」。